瞑想知恵袋 その12【「禅 空を生きる」アジャシャンティ著 太陽出版ー感想文①】
こんにちは!
今回は最近読んだ本の感想です。
年明けから修行は不調で、いわゆる瞑想難民化していた私(札幌市在住)です。雪道の轍(わだち)に車のタイヤが落ち込んだように空回りして、にっちもさっちも行かない状態でした。
突破口はないものかと、あれこれ手持ちの本や図書館の本をひっくり返す日々・・・。ようやく真我からの導きか、それとも内なるグル(師)が差し出してくれたのか、一冊の本にたどり着きました。そのご報告方々、少し内容紹介してみようかなあ、という気になりました。
帯の宣伝文にもあるように本書には、「禅の難解な表現」はほとんどありません。ですから、中国禅、日本禅がお好きな方には不向きです。アジャシャンティはアメリカ、カリフォルニア州生まれ、本国では大人気の覚者です。教えに使用されている言葉は禅というよりも、スピリチャルやノンデュアリティ(非二元の教え)に近いものです。
もちろん、アジャシャンティの深い覚醒体験から出た、ユニークな言葉がふんだんに使われており、それが魅力なのです。難しい言葉は一切ありませんが、話されている内容は決して簡単なものではありません。初心者向けというより、ある程度の瞑想体験を積んだ人向けだと思いました。
在家とはいえ、15年以上も修行してきた私ですら、「ウーム・・・」と唸らせられるような、深いものがありました。また、3回も読んだのに、内容が正確にはわからない所(体験がないから当たり前なのですが)がありました。しかしそれでも、再読したということは、窮地にある私には重要な示唆が、本書の中にはあるからなのでしょう。
確か曹洞宗の禅僧、藤田一照さんが「日本禅があるように、アメリカ禅というものが確実に根付きつつある」みたいなことをおっしゃっていたと記憶していますが、本書を読めばアメリカ禅の凄さの一端がわかると思います。日本禅も、うかうかしていられないのではないでしょうか。
アジャシャンティの師は、実家の近くの普通の民家に住む、小柄なおばあさんだったそうです。服装もありふれたもの、オーラもなし!
世間一般の方々は外見に惑わされますが、私はあまりそういうものには惑わされません。だから、このようなエピソードを聞くと、ものすごく嬉しくなっちゃいます。逆にカッコイイ。
さてさて、前置きはこれくらいにして、本文を抜粋してご紹介し、気が向いたら私のコメントも付け加えてみます。図書館の本からの抜き書きを元にしていますので、本文と若干異なる文章になっている可能性があります。また、アトランダムにお送りしております。わかりにくいところが、あるかもしれません。笑って許してやってください(笑)。気に入ったら現物を買って読んで下さいね。
●個としてのアイデンティティの武装解除や構えを解くことが大切。
●あなたが悟ったことを表現して行動することが大切。
コメント「日本禅でいうところの、悟った後のはたらきが重要」ということか。
●目覚めの最大の障壁とは、それが稀な体験であるという思い込み。目覚めはすでにそこにあるもの。
コメント「目覚めはすでにそこにある、とは日本禅でもよく言われていること。曹洞禅は特にそうではないか。私のささやかな経験でも、あるとき、『ああ、そうか、悟りを得る、というのは間違いだ。悟りはすでに在る状態。自我が一時的にでさえ消えてくれれば、それが悟りと言われている境地なのだ!』と目から鱗が落ちた。
しかし、それが日本禅から語られると、とんでもなく遠いところのように思えた(私の勘違いが悪いのか?)。
そういう意味では、正しくやらないとダメだが、ある程度の瞑想体験を積み、良書を読んで確認していけば、知的にわかる、腑に落ちる、というところくらいまではいくと思う。
ただ、それは初歩の話です。先は長いのです」
●自分が何者でもないという感覚があると、マインド(思考)は急いでその亀裂を埋めようとする。その亀裂を体験することが大事。
コメント「その亀裂が、父母未生以前の本来の面目なのだ。それを私たちは観念的に、言葉と解釈でわかったような気になってしまう。アジャシャンティが言うように(思考の関与なしにダイレクトに)体験することが重要なのだ。だけど、それがなかなか難しい」
●目覚めとはマインドが「お手上げだ。もう何もわからない」と降参した後に起こる意識の状態。
コメント「私も結構降参してるんだけどな。何も起こらんぜ。多分、降参するのが早すぎるんだと思う」
●目覚めの意識にはそれ自身の動きがある。その動きにつき従うことが真に「ゆだねる」こと。キリスト教でいうところの「御心のままに」。
さて、1回目はこの辺で切り上げます。また本書は、日本の若き覚者「悟リリ」さんのyoutube動画で、紹介されていた本です。今の私にピッタリの本を紹介してくださってありがとう!
「悟リリ」さんに厚く御礼申し上げます。
また、「悟リリ」さん自身の新刊がこの度出版されました。最後になりましたが、ここでお知らせして終わりにしたいと思います。
「在る視点 エゴの視点から悟りの視点へシフトする方法」(リリ著 ナチュラルスピリット)
折を見て、この続きを連載したいと思います。よろしくお願いします。