瞑想知恵袋 その18【「自由への道」(アジャシャンティ著 ナチュラルスピリット)精読】①
こんにちは!
今回から「自由への道」(アジャシャンティ著 ナチュラルスピリット)を、皆さんと一緒に読んでいくことにしました。100ページにも満たない薄い本ですが、アジャシャンティ推奨の修行方法が、各所に散りばめられている内容の濃い本です。
日本禅を離れ、今後どのように修行していたらいいのか、途方に暮れている私の前に現れた一冊です。たまたまyoutube「悟リリch」でリリさんが禅に関する本、ということで紹介されていたのが、先日当ブログでも取り上げた同著者の「禅空を生きる」(太陽出版)でした。
札幌の図書館にたまたま蔵書されており、借り出して3回読んでメモを取りました。そのメモを基に、皆さんにランダムなかたちで、ご紹介しました。読みにくかったかもしれませんね(笑)。
「どうしていいかわからないとき」「途方に暮れているとき」何を頼りにしたらよいでしょうか。やはり「自分」でしょうか。しかし、自分自身がなんとも頼りないときに、自分を頼りにできるものでしょうか。なかなか難しいところです。信頼できる人に相談してみるのも一案だし、新刊書店に行って何を本を探してみるのもいいかもしれません。今までに何度も修行について「迷う」ということがありました。その度に、オロオロ ^_^; ウロウロ^_^;してしまう私ではありますが・・・。
勇気をもって今いるところから旅立った(と私は思っている)わけだから、「迷う」のは当たり前のこと、次の一歩を自信をもって踏み出すことができるのは、もう少し先かもしれません。いろいろなことをよく見聞きし、自分の勘を頼りに少しずつ進んでいくしかありません。
また、奇妙な言い方だと思われるかもしれませんが、私はラマナ・マハルシをはじめ、ヒンズー教の覚者たちが言う「グル(師)は自分の中にいる」という言葉を信じています。「根拠は?」と問われると困ってしまうのですが、「そんな気がする」としか言いようがない。しかし、そうでなければ、勘などという非科学的なものに頼って進んでいけるわけがありません。
また、一方で誰かの言葉や、何かの本だけに寄りかかって修行を進めていくことには、危険を感じます。ときに、信じすぎること、依存することは怠惰に通じるものです。
話が脱線してしまったようです。要約してみましょう。「悟リリch」で紹介された「禅 空を生きる」という本にピンと反応して、図書館から借り出して読んでみたら「当たり!」だっとということです。勘がズバリ当たって、一歩踏み出せた感じがしたのです。そして、自分の書棚を見直してみると「やっぱり、あった、アジャシャンティの本」。それが、これからご紹介する「自由への道」という本なのです。
買った当初は、通読して特に感銘もなく、そのまま書棚に収まったまま10年以上の年月が経ったのでした。先頃何度も読み返して、「この方法はいいかもしれない。自分には合っているかも」と思いました。申し遅れましたが、この本の副題が「スピリチュアルな悟りへの実践ガイド」なのです。目次部分をざっと書き出してみます。
第一章 五つの基盤
志を明確にする
無条件に貫く
自分の権限を決して放棄しない
完全に誠実でいることを実践する
自分の人生の面倒をしっかりみる
第二章 三つの方向づけの理念
存在という問題
偽りの自己
夢の状態
第三章 核となる実践法
瞑想
探究
黙考
これだけです。どうです? いたってシンプルでしょう。この短い文章の中に、アジャシャンティの悟り体験と、何千人に教えを説いた経験が詰まっています。ただ、難解な部分も少なからずあります。「これ、どういうことかなあ、重要なことらしいが・・・」というような。
アジャシャンティは「はじめに」の章で次のように述べています。
「私はこの本の最初のページから最後まで全体に渡って、リアリティ(引用者注、真理のこと)を実感する手がかりを残しているのです。この教えが言わんとする最も重要な点は、簡単に目星がつくとか、明らかに強調されていると推測しないでください。重要な要素は、糸が繊維に織り込まれているように、この本の中に織り込まれているので、見ようとする目や、理解しようとする真摯な態度がなければ、簡単に見逃してしまいます。」
この短いが難解な本書を、皆さんを巻き添えにして、精読していこうというのが、今回の試みです。もちろん、私自身がその過程で、学び直したいという魂胆が潜んでいます。私の自分勝手な態度に辟易されるかもしれませんが、「まあ、読んでみれば、こいつの言うことも、分かる部分もあるわなあ」と気軽にご一緒して頂ければ幸いです。
では、次回より少しずつ進んでいきます。