瞑想のすすめ①立ち止まるということ
こんにちは!
このブログ、どんな方がどんなふうに読んでくださっているのか、よくわからないまま、とにかくお伝えしなければという思いにかられて、書き進めてまいりました。本人はわりと、というか、かなりマジなのですが、表現力がないせいか、うまくいいえていないような気がいたします。
まわりの反応もいまいちパッといたしません。同居人は、最初の数回は付き合ってくれたようですが、いまではほとんど興味を示しません。だいいち、坐禅とか瞑想とか面倒なことはいわれたくないようです。「わたし、機嫌よく人生を楽しんでるんだから、なんか変なこといってこないで!」という感じ。さもありなん、とも思います。享楽的に生きて悪いということはありません。お説ごもっとも。しかし一方で、そのわりにはみなさん楽しげでもないね、といいたくもなる。
人生ってこれだけのもの?と物足りなさを感じることはありませんか。ないならないで、それは良いことだと思います。でも、人生に疑問や不満、不安、恐怖があるのなら、私の話を聞いてみるのもよろしいかと思います。なにしろこのことは、人類にとって大切なことなんですから。
それでは、今回は、簡単な瞑想のやり方をご紹介することにいたします。私は瞑想を毎日1~2時間やっています。好きでやっているので、楽しくてしょうがない。変なヤツでしょう? でも、瞑想ってうまくいくとすんごく気持ちいいんですよ。病みつきになります。まあ、最初からそうはなかなかうまくいかないかもしれませんが、「千里の道も一歩から」です。超簡単な瞑想メソッドを一緒にやってみましょう! 5分を3回、お付き合いください。そうすれば瞑想のエッセンスはわかってもらえると思います。
1回目ー姿勢と呼吸
あなたが今どういう状況におれれるかわかりませんが、身近にできるだけ静かな場所を探してください。静かで座れる場所があれば、それで充分です。椅子でも、正座でも、あぐらでも結構です。座りましたか?
(椅子の場合でご説明します) 足は肩幅の広さに開いて、足の裏をペタっと全面付けるように。手はお腹の前で組んでください。(ここからは共通です)視線は斜め前方に自然に落してください。背筋を真っ直ぐに、それでいて楽にできる、そういうポイントを探してください。どうですか? ピタッと垂直に立つポイントが見つかりましたか?
バランス良く楽に座れたら、今度は呼吸に注目してください。腹式呼吸です。お腹に空気を入れるように呼吸してください。できますか? お腹の皮が風船みたいにふくらんだりちぢんだりするでしょう? それに注目してください。もしお腹の皮の動きに集中することが難しいようであれば、「ふくらみ、ちぢみ、ふくらみ、ちぢみ・・・」ととなえながら、やってみてください。
ハイ、5分経ちました。
休憩タイム のんびりと楽しみながら細く長く続けるのがコツ
どうですか? あっという間だったでしょう? これなら毎日できそうだ? そうでしょう。瞑想は続けることが大切ですから、短時間でいいので、できれば毎日やってほしい。効果? 正しくやれば必ず感じられます。ですが、あまりせっかちにならないでくださいね。からだの筋肉をつけるようには、いかないかもしれません。
また、精神的なことですので外見に現れにくく、数字に表すこともできません。あくまでもあなたがどう感じるかです。ここではくわしくは申しませんが、結果を求めすぎると逆効果になります。のんびりと楽しみながら細く長く続けるのがコツです。では、2回目、やってみましょう。
2回目ー静かにして心を観察
椅子でも、正座でも、あぐらでもかまいません。座ってください。今回は背筋に少しこだわってみましょう。まず、悪い例を一緒にやってみましょう。背中を丸めて座ってみましょう。猫背というやつです。この姿勢は楽そうに感じられますが、しばらく続けると疲れます。今度は逆に胸を前に思いっきり張る感じでやってみてください。これも疲れますね。
この2つの悪いパターンのちょうど中間をねらってみましょう。頭頂部つむじから肛門にコインが垂直に落ちるように、と説明されることもあります。バランスよく、右に傾かず左に傾かず、前に倒れず後ろにそれず・・・そうそうその調子で、腹式呼吸、お腹の皮の動きに注目してください。静かにしていましょう。静かに、静かに・・・。どんな感じですか? では、残りの時間、静かにしながら、心の状態を観察してください。ただ、静かにして、観察してください。
ハイ、5分たちました。
休憩タイム 気持ちよく座れるスタイルの発見
残り時間の観察が少し難しかったですね。それでいいんですよ。最初から簡単にできるものではありません。できたら天才です。気が散りませんでしたか? そうですね。たった5分とはいえ、なかなか集中するのは難しいものなのです。それがわかっただけでも一つ進歩です。集中できるように、工夫しましょう。
目の前に何かあると気になるものですから、無地の壁に向かってやるのもよいかもしれません。また、近くにペットボトルやお菓子があると、つい手を出したくなりませんか? そういった類のものが近くにないほうがいいでしょう。
静かな場所のほうが集中しやすいのは確かです。しかし、あまり神経質になりすぎると、嫌になってしまいますね。ですから、環境はそこそこでいいんです。なるべくでいいんです。ご自分が気持ちよく座れるスタイルと場所を発見してください。では、3回目、はじめましょう。
3回目ー「考えないこと」に挑戦
ハイ、座ってください。背筋をピン。腹式呼吸。静かにしていてください。お腹の皮がふくらんだりちぢんだりします。では、今回は「考えないこと」に挑戦しましょう。ひたすらお腹の皮に集中して、思考が起こる暇がないほど集中してください。いいですか。時間までやってみてください。
ハイ、5分たちました。
まとめー明るく軽やかに生きる基盤をつくろう
いかがでしたか。「考えないこと」はけっこう難しいでしょう? 実はそのことを実感してほしかったのです。私たちは毎日の生活の中で、ひんぱんに思考を使います。親も社会も上司も、みんな「思考すること」を推奨します。私たちも当たり前のようにそう考えています。ですが、本当にそうでしょうか?
いいえ、そうともいえません。思考を観察する習慣をつけると、そのことがわかってきます。もちろん、いい思考、役に立つ思考もありますが、ろくでもない思考もたくさんあるんですね。そして、それが生活の質にかなりのダメージを与えているのです。そのことをまず理解してほしい、そのうえでムダな思考を少しずつ減らしていってほしい、というのが私の願いなのです。そうすれば、時間はかかりますが、人生を明るく軽やかに生きていける基盤ができるのです。それが、私が瞑想を強くおすすめする理由です。
また、今回メインタイトルにもいたしましたが、「立ち止まること」の重要性も強調したいです。なぜなら、日本では特にこの傾向が強いように思うのですが、親や社会は子ども、若者たちを立ち止まらせてはくれません。ことわざにもあるように「はえば立て、立てば歩めの親心」ともいいます。悪気はないのでしょうが、高校卒業したら大学、大学卒業したら就職、就職したら結婚、結婚したら子ども、という具合に背中を押します。これがお前の幸せの道だといわんばかりにせき立てられるのです。もちろんそのようなスタンダードな生き方が悪いわけではありません。ですが、人生の途中で「立ち止まってみること」も大事だと、今では思います。
私も他人から見ると自分勝手に生きてきたようにみえるかもしれませんが、それでもある程度、親の思い、社会からの要請に応えるかたちで生きてきたような気がします。また、自分で立ち止まる機会もあったのに(たとえば大学浪人のとき)、立ち止まるのが怖かったので、前へ前へと突き進むように生きてきました。今から思うと「あのとき立ち止まる勇気がオレにあったらなあ」という感じなのです。立ち止まれる人は強い人です。誰でもそういう強さをもっているわけではありません。そうでない人もたくさんいます。私もその一人です。
瞑想は「立ち止まる力」を養うことができます。最初にもいいましたように、それは簡単なことではありません。ですが、チャレンジする価値は充分にありますし、めくらめっぽうに幸せをゲットしにかかるよりも、よほど効率的な方法のように、私には思えます。
瞑想のポイントは「静かにして心を観察すること」です。今回のエクセサイズで、少しはそれを感じていただけたのではないでしょうか。これを持続することによって、心についての観察眼ができ理解が深まります。理解が深まれば、落ち着きがでてきます。効果が感じられれば、続けるモチベーションもでてくるはずです。毎日少しずつチャレンジしてみてください。
では、また、「瞑想のすすめ②」でお会いいたしましょう!